首にあせもが出来てヒリヒリしたりかゆい。
たくさん汗をかいていつの間にかあせもが出来たという人が増えています。
今回は、あせも対策の注意点や、あせもの塗り薬はステロイドがいいの?
非ステロイドと ステロイドの違いステロイドの副作用、ステロイドの塗り方と使用量などについて詳しくご紹介します。
目次
あせもの対策
私たちが汗をかくのは、気温の上昇とともに体温が上昇しすぎるのを防ぐためです。
つまり、発汗は体を守るという重要なはたらきです。
あせもは なぜ出来るの?
あせもができる原因は、たくさん汗をかいたときに、汗が皮膚の中にたまってしまうことが原因です。
汗は、汗管(かんかん)という管状の腺から分泌されています。
皮膚の真皮の奥深くに汗腺があります。
そこから汗管という汗の通路が伸びていて体の表面のある汗孔という出口に通じています。
汗が汗管に詰まって排出されないまま表皮内に留まり、炎症を起こします。
これが、「あせも」です。
あせもができやすい場所はどこ?
頭、額、首、肘の内側、脚の付け根やお尻、膝の裏側など汗が乾きにくい部分に出来やすいです。
また、高温多湿な環境で運動した時や、風邪で熱が出たときなどもあせもができやすくなります。
湿布、包帯、ギプス、絆創膏、通気性の悪い衣類などで汗管がつまりやすくなるので、あせもに注意です。
あせもができたらどうする?
あせもが出来ても、「夏だけの辛抱」と思う人もいますね。
しかし、大人は子どもに比べて傷痕が残りやすいため、かいてしまって重症化すると、色素沈着などの痕が残るかもしれません。
ただのあせもと考えずに、症状の軽いうちに、しっかりと治療を行いましょう。
首にあせもが出来てヒリヒリする時の対処法
汗をかいたら、すぐに拭くのがいいですが、ハンカチでふいただけでは、ヒリヒリします。
できたら、水道水でぬらして、水分多めのハンカチでふきとるほうがいいです。
できるだけ水分を多めにして汗をふきましょう。
汗ふき用のシートを使うときは、アルコールが含まれていると、それだけで肌がヒリヒリするので、注意してください。
または、首に水をつけて、かわいたハンカチでおさえるようにして水分をとりましょう。
あせもの予防には、なるべく発汗を抑えることです。
肌の通気性をよくすることと、寝る前にシャワーで流したり濡れタオルで拭くなどして汗を取り除きましょう。
あせもに使う塗り薬はステロイド?
ステロイドというと、飲み薬やステロイド注射などの副作用を考えて、こわがる方が多いです。
しかし、塗り薬として使うのは注射などとは違うので、正しく使えば有効な成分です。
非ステロイドと ステロイドの違いってなに?
薬の成分の中にステロイドホルモンが含まれているかいないかです。
ステロイドホルモンは副腎皮質で生成されるホルモンで、人間が生きていくうえで欠かせないホルモンです。
これを人工的に抽出し、製剤化したものがステロイドホルモン剤です。
非常に強烈な抗炎症作用を持っているので慢性関節リウマチ、気管支喘息、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎などの各種疾患に用いられています。
しかし強い副作用もあります。主な副作用は、高血圧、免疫低下、糖尿病や白内障、動脈硬化などのリスク上昇などです。
ステロイド軟膏は効き目も副作用も強い薬なので、医師や薬剤師の指導のもとで、用法、容量を守る必要があります。
非ステロイド軟膏はステロイドを使わず抗ヒスタミン剤などで炎症を鎮めるような物が多いので、効果も副作用もマイルドになるということです。
あせもでステロイドを使用したいけど副作用が心配
「ステロイド」の塗り薬に対しては多くの偏見や誤解があります。
医師・薬剤師の指示通りに使って、定期的に診察してもらっていれば「ステロイド」の塗り薬で取り返しのつかないような副作用が起こることはありません。
しかし、”たかが塗り薬”と思って、使い方をいい加減にしてしまうと様々な副作用が起こる可能性があります。
例えば、足に使うステロイドを勝手に顔に塗ったり、水虫の痒みに自己判断でステロイドを塗ったり、他人の塗り薬を勝手に使ったりすると取り返しのつかない副作用が起こる恐れもあります。
「ステロイド」の塗り薬を使用するときは必ず、「塗る場所」と「塗る回数」を守るようにしましょう。
あせも治療にステロイドの塗り方と使用量
塗り方は、適量を指の腹に乗せて患部をさらっとなぞります。
患部をかき壊していたり、化膿したりしている場合は、ステロイド外用薬を薄くのばしたガーゼで患部を覆ってください。
ただし、化膿してい場合は、抗生物質を配合したタイプのものを使用します。
ステロイドは使用量が多すぎても少なすぎても効果が薄れるので、必ず適量を使いましょう。
一般的に塗り薬の使用量の指針となるのが「フィンガーチップユニット」といわれています。
ステロイド軟膏を使うときの量 フィンガーチップユニットは?
大人の人差し指の先端から第一関節までチューブから絞り出した量は約0.5gになります。
大人の手のひら2枚の広さに対して、約0.5グラムの薬の塗布が基準とされています。
ステロイドの使用期間の目安
一般に、ステロイド成分は強力な抗炎症作用をもっているので、通常では数日から1週間程度で効果がでます。
もしも、正しい使用方法で1週間たっても、薬の効果が見られない場合は皮膚科の診察を受けましょう。
ちなみに、ステロイド外用薬の使用上の注意には「長期連用しない」とあります。
この「長期連用」の期間とは約2週間ほどだと考えてください。
非ステロイド系は効くの?
非ステロイド系は効き目は弱くなるが、副作用は少ないというものです。
ステロイドが使えない妊婦さんや、使いたくないという方、家族で使うという方も、比較的安心して使えます。
非ステロイド系は、抗炎症成分として、グリチルレチン酸などが成分に入っています。
終わりに
暑い時期や運動をするときなどは、吸湿性の良い木綿や、速乾機能のある素材を使ったものを着用するなど衣類の工夫も効果があります。
「あせもはつきもの」とあきらめずに汗をかいたあとは、シャワーで洗い流したり、濡れタオルでやさしく汗を拭き取るなどして予防してくださいね。