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憩室炎の症状 痛みがある場所はどこ?予防や治療方法は?

2016年5月10日

憩室炎の症状 痛みがある場所はどこ?予防や治療方法は?

憩室炎で芸能人が入院などと聞くと「憩室炎」って何?

そんな疑問や憩室炎の症状や痛みがある場所について、また予防や治療法も知りたいと思いますね。

今回は大腸の憩室炎についてご紹介します。

憩室炎の症状

憩室炎とは

人間の内臓には内側から外側に向かってポケットのような小さな袋が出来ることがあります。
これを憩室(けいしつ)と言います。
大腸の壁にこの小さな袋ができると大腸憩室と呼ばれます。

大腸の粘膜に出来た袋状の憩室が、感染したり炎症を起こす疾患です。

憩室ができる共通点は“腹圧”がかかるということ。
腸粘膜はとても弱く、内側から強い圧力がかかっていると風船を膨らませた状態になり、風船の弱い部分がポコっと外側に押し出されて憩室が出来ます。
ポリープとは逆の構造です。
憩室は10人に1人の割合であると言われています。

憩室に炎症が起きるとどのような症状が現れるのでしょうか?

微熱
下腹部痛
圧痛(押さえると痛い)
他には、憩室からの出血(憩室出血といいます)による下血・血便、便秘、腹部膨満感(おなかの張り)の症状がでます。

ほとんどの方は自覚症状がありません。
なぜ、症状が出てくるかというと、袋の中に便が溜まって炎症をおこしたり、腸内の圧力の上昇や便が溜まる刺激で腸の壁の血管が傷ついてしまうためと考えられています。

憩室炎の原因

どうして大腸内の圧力が上昇するのでしょう?

原因に、食生活が関わってきます。
食生活の欧米化により肉食が増えて、食物線維の摂取量が減少したため、便秘や腸管のれん縮が強くなり、その結果、腸内の圧力が上昇すると考えられています。

れん縮(れんしゅく)とは・・・筋肉や血管が収縮すること。

もうひとつ、憩室が出来る原因として、
老化によって腸管壁がもろくて弱くなる事があげられます。

大腸に食物が流れて行く順番は、

上行結腸(右腹)→横行結腸(腹部)→下行結腸(左腹)→S状結腸(肛門直前)です。

憩室ができやすいのは右腹の上行結腸です。

日本人は大腸の右側に多く、欧米人では大腸の左側に多いと言われてきましたが食生活の欧米化により、日本人にも左側の大腸にできる人が増え、
高齢の方では左右両側に出来る人が増えています。

基本的には自覚症状なく経過し、大腸の検査として注腸(バリウムを肛門から入れる検査)や内視鏡を行った時に偶然見つかるということが多いです。

憩室炎 痛みがある場所はどこ?

右側の大腸(上行結腸)に憩室がある場合は炎症が起きると右側の下腹にかけて痛みが出ます。

左側の大腸(下行結腸からS 状結腸)に憩室がある場合は炎症が起きると左側の下腹にかけて痛みが出ます。

大腸憩室炎の予防方法

食物繊維をたっぷりとる

食物繊維をとにかくたくさん摂取することで、便が出るスピードを早める効果がある為、腸内の圧力を低くする効果があります。
日ごろから食物繊維を取り、快便な毎日を過ごすことが大切です。

トイレに行きたくなったら我慢しない

便は長く大腸にとどまっていると、水分が吸収されてカチカチになってしまいます。
次に便を出す時に、いきむ力がいります。
無駄にいきむと、腸内に圧力がかかり、憩室の原因になってしまうので、注意が必要です。

適度な運動をして、水分を多く摂る

水分を摂ること自体、腸の動きを良くします。
適度な運動をする事で、腸の働きが活発になり圧力を低くします。
そして食物繊維は、水分を吸収することで便の量を増やして、さらに便を柔らかくする効果があります。

たくさん水を飲むことで、食物繊維のメリットを最大限に引き出すことが出来るのです。
ただ、食物繊維は水分を吸収しないと、逆に便秘の元になってしまうので、注意してくださいね。

食物繊維を摂取した場合は、必ず水分も多めに取るように心がけて下さい。

憩室炎の原因の便秘を解消するために

消化吸収排泄活動のサイクルを知って便秘を解消しよう

正午から午後8時 食べることと消化の時間帯
午後8時から午前4時 吸収の時間帯
午前4時から正午 体内の老廃物と食物カスの排出の時間帯

消化機能を十分に活躍させるためには、食後三時間の余裕を持たせることが理想的です。
例えば、夕食はサイクルの終わりの午後8時から3時間前の午後5時、早めの夕食が理想的ですね。

深夜に食事をすると、翌朝スッキリ目覚められないと感じる事があると思います。
それは食べ物が胃から出ていった後の活動を、夜中の食事が妨げてしまったからです。

深夜に食べると、すでに体は吸収態勢に入っていて、その作業が終了する午前4時までは数時間しかないことになります。
したがって食べた物は「吸収の時間帯」では完全に消化されず、体内での吸収が不完全な状態のまま朝がきてしまいます。

このサイクルから大きくずれると食べ物の消化・吸収・排泄がスームズに行われず、便秘になってしまいます。

付き合いや営業などで夜遅くまで食べたり飲んだりするライフスタイルは便秘を招く大きな要因といえるでしょう。
便秘の予防・改善・解消には日頃の食生活を見直すことが大切ですね。

憩室炎の治療方法

軽症の憩室炎は消化のよい食事をとり、抗生物質を内服することで治ります。
症状によっては入院し絶食にすることもあります。

重症の場合、腹痛、38.5℃を超える発熱、抗生物質の効果がみられない、その他の重篤な感染症や合併症のある場合は入院します。
ベッドで安静にし、症状が治まるまでは口から食べる事を避けます。

終わりに

ほとんどの場合、憩室炎の治療は効果がありますが、一度憩室が出来てしまうと、それは一生その部位に残ります。
それは、憩室炎になる恐れがあるということです。
生活習慣を改善することが、憩室炎を予防することにつながります。
できるだけ繊維の多い食事をして、便秘にならないように心がけることが大切です。
もし、憩室炎の症状が現れたらできるだけ早く消化器内科を受診してください。

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